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不動産投資は相続対策になるの?

2011.10.01

1億円の現金をもっているよりも、所有している土地に1億円で賃貸マンションを建てると相続税評価は6割になります。よく建設会社やハウスメーカーが「相続対策で賃貸住宅を建てましょう」という営業をしていると思います。

この相続対策は、節税対策と言われています。建物の評価は現金と違って、固定資産税で評価します。この固定資産税評価は建築価格の6割ぐらいになっています。

だから建物を建てると1億円×60%=6,000万円となります。そして、土地の評価については、貸家建付地の評価となる為、更に6,000万円×(1-借家件割合)となり、借家権割合は全国統一で30%なので6,000万円×(1-30%)=4,200万円となり、1億円が約半分以下の評価になってしまいます。更に土地も貸している土地となるので2割程度評価が下がります。

たしかに相続税を安くすることだけを考えた場合、不動産は効果的です。ただし建てた後は賃貸住宅の経営者=社長となりますので、空室の問題や、滞納、入居者のクレームなど悩ませることになり、せっかく建物を建てたとしても新たな問題を抱えることも多いです。また家賃が毎月入りますのでせっかく評価を下げても現金が入ってきますので長期に保有していると逆に資産が増えることにもなりかねません。

やはり賃貸経営に興味がある方やお子さんが興味をもっている方がしたほうがいいのかもしれません。

ところで興味はあるけど、土地を持っていない方は土地活用ができないから賃貸住宅を建てることができないのでしょうか?それは違います。昨今サラリーマンの方などでは単純に投資として賃貸住宅を購入する方が増えています。つまり土地付で賃貸住宅を購入するということです。この場合、すでに建物は建っていますのである程度入居していますし、大体の収入は予想できます。福岡であれば価格は3,000万円から3億円までの賃貸アパートや賃貸マンションがあり、もしそこまで投資したくないという方は、例えば200万円のワンルームマンションや、500万円ぐらいのファミリータイプの分譲マンションを購入してリフォーム後賃貸で募集することもできます。

このときの投資の目安が利回りという考え方です。銀行でいうところの利息と同じ考え方で、1年間で投資した価格のどのぐらいが増えるのかを率であらわしたものです。例えば1000万円を銀行に預けたら、だいたい利回り0.03%で、3000円が増えます。不動産投資の利回りの目安はだいたい10%以上。つまり1000万円の不動産投資をしたら年間で100万円増えるということです。もちろん管理会社へ払う管理料や清掃費用などの維持費用は別途必要になりますので実際は半分の50万円ぐらいが増えることになるのではないでしょうか。

もちろん自己資金をかけたくないという方は、銀行でローンを組むこともできます。最近は不動産投資をするケースでも住宅ローンをつけてくれる銀行も増えてきました。昔は築年数から耐用年数を引いた年数しか融資してもらえませんでしたが、最近はその引いた年数を超えても融資してくれる銀行等が出てきました。

投資をする際の最大の注意点は、もし建物が古くなって誰も部屋を借りなくなった時に建物を壊して土地だけになったときにどのぐらいの価値があるかを調べておくことです。やはり最後は土地の価値が大切です。譲り受ける人がありがたいと思ってもらえる土地についている賃貸住宅がいいと私は思います。

以上、もし相続税対策で何か考えないといけない方や不動産投資に興味がある方はぜひ一度ご相談ください。

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伊瀬知 晃
福岡相続サポートセンター
代表取締役 会長

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